音楽イベントのステージ裏〜「できるまで」と「お金の話」〜

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音楽イベントのステージ裏〜「できるまで」と「お金の話」〜

新型コロナウイルスによる停滞から2023年完全復活した音楽イベント業界。多くの人々に楽しさや感動を提供する場であると同時に、企業にとっては重要なマーケティングの機会でもあります。どんな媒体に広告を出稿するかが重要なように、音楽イベントと関わるのであればその内容はもちろん、そもそも音楽イベントとはどんなものであるかを理解する必要があります。一口に音楽イベントと言ってもピンからキリまで様々ですが、重要なポイントは共通しています。この記事では音楽イベントを構成する基本的な要素と、それに紐づくお金の話について書いてみたいと思います。

さまざまな音楽イベント

大きく分けるといわゆるライブやコンサートのような「音楽特化型イベント」と、音楽を中心に据えながらもほかの要素を足したり、掛け算をしたりした「企画型音楽イベント」があります。たとえば同じコンサートでもチャリティコンサートのようなものは後者です。また多くの音楽フェスは後者の要素を含んでおり、音楽を聴くだけでなく様々な体験ができることで近年人気が高まっています。
いずれも大事なのは「5W1H」=「When:いつ」「Where:どこで」「Who:誰が」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」です。これらが音楽イベントの「らしさ=世界観」をつくり、特に以下の3つが重要になります。

なぜやるか

特に音楽フェスなど、より大勢の人々へ訴えかけるためには「なぜやるのか、なんのためにやるのか」が重要な要素となります。皆が興味関心を持ち、共感したくなるような「目的/理念/大義」。これらが観客、アーティスト、企業を含む協力者に対する求心力となり、イベントの世界観をつくるスタート地点となります。たとえば、以下のようなものがあります。

①「地域おこし系」自然や伝統文化など地域の魅力をアピール
②「環境系」海や山の環境保全、脱プラ、再生可能エネルギーの推進
③「アウトドア系」音楽を通じて外遊びの楽しさをアピール
④「アーティスト主催系」デビュー何周年や地元凱旋ライブ

どこでやるか

会場の選定には雰囲気、収容人数、アクセスの便、設備の充実度などが考慮されますが、最も重要なのはイベントのコンセプトや世界観に合致していることです。屋内か野外か。都会か地方か。着席かスタンディングか。同じ音楽でも場所が違うと聴こえ方が変わります。音楽イベントでは観客は耳だけでなく身体全体で味わっているのです。

何をやるか

イベントのコンセプトを会場の特性なども踏まえながら具体的なコンテンツや演出に落とし込みます。音楽を中心に、飲食物の提供、物販、ワークショップの実施、アート展示、キッズスペースの設置など。さまざまな要素を組み合わせ、参加者の五感をフルに使い体験を深く濃いものにしていきます。

【Tips】音楽イベントは5W1Hで「らしさ=世界観」をつくっていく

音楽イベントができるまで

イベントの規模や内容にもよりますが、およそ以下のような流れが一般的です。

企画
開催の半年〜数年前(会場や難易度による)、イベント主催者が目的やテーマ、コンセプトを決め込んでいきます。前述したようにイベントの核となる大事なポイント。おおまかな予算組みとスケジュールも決定しなければならないため、会場とメインの出演者の選定も並行しておこなわれることが多いようです。

会場の確保
立てた企画の趣旨に合った会場を確保します。大きな会場では1年以上前から予約が開始されることが一般的で、最低でも半年前には手配する必要があります。ライブハウスやホールなど音楽のためにつくられた施設とそうでない施設(体育館、公園など)とでは会場設営、音響、照明等の準備に大きな差が出るため、予算にも大きく影響してきます。

出演者の決定
日程が決まると出演者の選定と交渉がはじまります(ブッキング)。イベントのコンセプトに合ったアーティストが選ばれるだけでなく、アーティスト同士の組み合わせの妙も重要視されます。この音楽を好きな人はこの音楽も好きになりそう、というようなことです。

各種準備
音響や照明、舞台演出、撮影・配信、会場運営、飲食、物販などさまざまな準備が行われます。それぞれは個別のチームで会社も別ということが多いですが、お互い影響し合う部分も多く、イベントというひとつの作品をつくりあげるためにはセクションを超えた連携が欠かせません。

宣伝PR活動
開催スケジュールなどイベント概要が決まるとSNSや公式サイト、各種メディアを使ったPR活動がはじまります。出演者による告知も効果大です。チケットはプレイガイドで売り出されるのが一般的ですが、理由のひとつはプレイガイド会員への情報拡散力にあります。

会場準備〜イベント当日
イベントが近くなると会場の準備がはじまります。大型野外フェスの場合は数週間前から会場設営をおこなうことも。本番の数時間〜数日間のために大勢のスタッフが長い時間をかけて準備し、つくりあげる音楽イベント。だからこそ観客は深く濃い体験ができるのです。

【Tips】大きなイベントも小さなイベントも、コンセプトを現実のかたちにするための流れは同じ

音楽イベントのお金の話

支出の部

音楽イベントの実施には以下のような費用がかかります。
会場費:規模や立地によって無料〜数百万円までさまざま。国や自治体が所有する公共の施設は比較的リーズナブルです。野外の場合はゼロから会場をつくらなければならないので最終的な金額が膨らんでいく傾向がありますが、そのぶんイベントのユニークさを出しやすくなります。

出演料
会場費以上にさまざま、かつ定価が決まっていないのが出演料。イベントの趣旨に賛同した、PR効果を期待できるなどの理由のほか、主催者との関係値によっても大きく変わることがあります。別途交通費や宿泊費が発生する場合も。

音響・照明・ステージ設営・会場設営
ステージや会場をつくりあげるのにかかる費用です。ライブハウスやコンサートホールでは機材費が会場費に含まれている場合もあります。オンライン配信をおこなう場合は撮影、配信の費用もかかります。

会場人件費
イベント当日の案内や警備、輸送をおこなうスタッフにかかる人件費など。一部事前にボランティアを募集してまかなう場合もあります。

宣伝PR
イベントを知ってもらうための費用です。WEBサイト制作、フライヤー制作、SNS運用、広告出稿など。

収入の部

音楽イベントの収入には以下のようなものがあります。

入場料
観客からの入場料収入です。オンラインでの有料配信がある場合には視聴料も加わります。

物販
イベントのオフィシャルグッズやアーティストグッズの販売などからの収入。イベントによっては入場料は会場費や人件費で消えてしまうので物販収入が肝というものも。

飲食
飲食ブースからの収入です。最初に固定額でもらう場合と、売上に応じて変動でもらう場合とがあります。

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企業や団体からの協賛やスポンサーシップによる収入です。金銭的支援のほかにもモノやサービス、場所の提供というかたちでおこなわれることもあります。また市民による音楽フェス等でクラウドファンディングを実施し、支援者からの寄付や支援金をイベント資金に充てる例もあります。

音楽イベントの協賛

企業が音楽イベントに協賛すると、ブランドの露出や認知度・イメージ向上、ターゲット層との接点の創出などさまざまなメリットがあります。そこで重要になるのは、イベントの理念・コンセプトと企業が獲得したいものとが合致しているかどうかです。音楽イベントは「同じ価値観の人たちでつながっている世界」。そういう場で企業が受け入れられるためには「同じ価値観を持った一員」として参加する必要があります。イベントと参加者が大事にするものを、自分たちのもののように大事にする。それができたら、人々は企業を超えて仲間として迎え入れてくれるでしょう。

【Tips】音楽イベントの協賛は、「愛」と「理解」から

まとめ

音楽イベントはさまざまですが、共通して大事なのは人のこころに響く理念とコンセプト、世界観を持つこと。それらを実際の会場に定着させること。ほかでは得難い深く濃い体験ができる場は、企業にとっても魅力的であり続けるでしょう。

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